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監督・脚本青山真治SHINJI AOYAMA
1964年福岡県北九州市出身。
1996年、地元・福岡県の門司を舞台にした『Helpless』で長編映画デビュー。
自ら脚本・音楽も手がけた本作は低予算ながら、その乾いた人間関係や暴力描写などが高く評価され、トロント、ウィーン、トリノなど数多くの国際映画祭に出品される。
その後も『チンピラ』(96)、『WiLd LIFe』(97)、『冷たい血』(97)、『シェイディー・グローヴ』(99)、『EM/エンバーミング』(99)など精力的に作品を送りだす。
そして2000年の監督作品『EUREKA ユリイカ』で、第53回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に招待され、国際批評家連盟賞とエキュメニック賞をW受賞するという快挙を成し遂げる。
更にベルギー王立フィルムアーカイブより「ルイス・ブニュエル黄金時代賞」を獲得し、名実ともに世界にその名を知られるようになる。
以降も、作家・中上健次を巡るドキュメンタリー『路地へ中上健次の残したフィルム』(00)、2年連続でカンヌ国際映画祭コンペティション部門に招待された『月の砂漠』(01)、ベルリン国際映画祭に出品された『私立探偵濱マイク・名前のない森』(02)、東野圭吾原作ミステリーの映画化に挑んだ『レイクサイド マーダーケース』(04)と作品を重ねる。
05年には、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』でカンヌ国際映画祭“ある視点"部門へ、翌06年の『こおろぎ』、そして07年の『サッド ヴァケイション』(07)では2年連続でヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に招待されるなど、日本が誇る世界的映画監督である。
また自らの監督作品等で脚本を手がける一方、01年に初めて手がけた自作のノベライズ小説『EUREKA』で第14回三島由紀夫賞を受賞するなど小説家としても活動。
05年には『ホテル・クロニクルズ』で第27回野間文芸新人賞候補にノミネートされた。
2011年の『東京公園』では、小路幸也の原作を柔らかであたたかな視線で映像化し、新境地をみせている。
この作品で、第64回ロカルノ国際映画祭にて、金豹賞(グランプリ)審査員特別賞を受賞。
また、同年、舞台初演出となる作品「グレンギャリー・グレン・ロス」(出演:石丸幹二、坂東三津五郎 他)が、銀河劇場を皮切りに公演となった。
続いて、「おやすみ、母さん」(出演:白石加代子・中嶋朋子)を池袋あうるすぽっとで、公演。
その後も、数々の舞台演出に挑戦している。
2013年には『共喰い』で、第66回ロカルノ国際映画祭にて、ボッカリーノ賞最優秀監督賞を受賞、第68回毎日映画コンクールで脚本賞と撮影賞も受賞。
2015年には、WOWOW連続ドラマ「贖罪の奏鳴曲」にて、久しぶりの連続ドラマに挑戦し、好評を得る。
2018年には、大学の教職を辞して、再び映画業界に戻ってきた。
最新作は、NHKBSプレミアムドラマ「金魚姫」(2020年3月放送)。